祖先崇拝という古来の伝統は、朝鮮王陵を通じて現代にも受け継がれています。崇高な美しさをたたえる地に位置するこれらの陵墓は、敬虔な思いを呼び起こす神聖な建造物です。

<太祖王の陵(健元陵)>
朝鮮王朝(1392〜1910年)の王陵は、韓国の墳丘墓の発展における重要な段階を示す建築群の卓越した例です。自然の中に置かれ、独自で規範化された建物と構造物の配置を備えた王陵は、数世紀にわたる祖先崇拝の伝統と、今なお息づく実践を体現し、強く印象づけています。

<中宗王の陵(靖陵)>
朝鮮王陵は、全国18か所に点在する40基の陵墓からなる遺産群です。1408年から1966年までの5世紀にわたって築かれたこれらの陵墓は、祖先の記憶を顕彰し、その功績への敬意を示し、王権を明示し、祖霊を邪悪から守り、破壊行為から保護する役割を担いました。朝鮮王陵は、朝鮮半島における王陵建築5,000年の歴史を締めくくる存在です。

<中宗王の陵(靖陵)>
王陵を構成する建造物群は、墳丘に加え、祭礼区域と入口を備えています。さらに、陵墓と不可分の付属建築として、丁字形の木造祭殿、碑を納める碑閣、王室の厨房と守衛所、紅箭門、陵守の家などがあります。敷地には多様な石造物が配され、その多くには人物や動物の像が見られます。
陵墓は卓越した自然美を備えた場所に築かれ、背後を丘に守られながら南の水辺へ向かい、理想的には遠方に山並みを望む配置とされました。

<太祖王妃の陵(貞陵)>
儒教文化の文脈において、朝鮮王陵が自然と宇宙を一体として捉えるあり方は、韓国に独自で重要な葬礼の伝統をもたらしました。風水の原理に基づいて形づくられた朝鮮王陵の美しい自然環境は、現代にも息づく祖先崇拝とそれに伴う祭礼の伝統のために、繊細で神聖な場を生み出しています。

<憲宗王の陵(景陵)>

<王室祭礼>

<高宗皇帝陵の石造動物>

<王陵の文武石人>
<貞顕王后の陵(泰陵)>
<顕宗王と王妃明聖王后の陵(崇陵)>
* 写真提供:韓国観光公社および韓国文化財庁。